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2006-8-18 社長blog

弊社の「うり」は・・

本日も他社の代表とお話をする機会がありました。本日が初対面です。

初対面で、なおかつ、具体的な商談が見えているわけではないのでお互いに自己紹介をしながらアライアンスを探っていくようないつもの話なのですが、こういうときに弊社はいつも困ります。通常の受託開発会社であれば、「弊社は受託です。なんでも出来ます」 で良いと思うのですが、Ferix は受託を拡大する事は本質ではありません。だから、そういう場で「受託です。」とはなかなか言えないのです。一方、なにかソリューションがあるわけではありません。「ベイジャン君」とか「36時間時計」とかはあるのですが、それを初対面の方に理解してもらうのは至難の技です。

そういうときに、本日は良いアイテムがありました。

以前に簡単に作ってみたモックアップの Win32 アプリケーションです。それをお見せして、コンセプトをお話して、「それくらいであれば、一日で作れますよ。」と説明しました。すると先方は「なるほど、それは分かりやすいですね。」と言っていただきました。やはり、モノがあると分かりやすい。

ん?でも、待ってください。

弊社は受託を拡大するわけではないのですよね?であれば、一目で分かる技術力を提示するのではなく、理念やソリューションの先進性や、利便性でアピールすべきではないでしょうか。そうですよね。でも、それを行うにはソリューションが揃いきっていません。というわけで、現時点では「うり」を説明する事が難しいのです。皆さん、ご理解の程、よろしくお願いします。

話は変わりますが。

最近、ソフトウェア開発の難しさを痛感しています。

「簡単なアプリなら一日で作れる」 と豪語して、舌の根も乾かぬうちからですが。パーツを組み合わせて作るパズルのようなソフトウェアであれば、製作は非常に簡単です。ましてやモックアップのように試験をする必要がなければ尚更です。ただ、私が言っているのは本職でやっているような組込み向けに高度に洗練されたソフトウェアの場合です。

この場合、設計が非常に重要になります。そして、その設計を実装に落とし込む実装力も必要です。弊社以外の実装を見ていると設計がぼろぼろのものに出くわします。そして、実装力もひどいものがあります。処理のカプセル化や、クラスの継承関係も曖昧、それどころかダイヤモンド継承や、クロス参照も頻発している場合もあります。そして、エラー処理は一切しないなど、大きいものから小さいものまで非常に目に付きます。

やはり、それらの事がある一定の高レベルで維持されていることが弊社の「うり」ですね。 だからそれは言葉では説明できない。そして、相手もある一定のレベルでなければその良さを分かってもらえない。そういうことだと思いました。

それでも、やはり経営者としてはその「うり」を誰にでも伝わるように話せなければなりませんね。
もう少し考える必要がありそうです。