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2007-5-24 社長blog

労働生産性の低さは経営者の問題か

日本の労働生産性が低い低いと言われていますが、先日より諸外国との比較結果が話題になっていますね。日経でも記事がありました。WE(ホワイトカラーエグゼプション)の導入時にいろいろと議論になっていた指標です。

あれだけ話題になっていたにも関わらず、私は未だにこの指標が言いたいことが良く分かりません。論理的には理解できているのですが、実感としてよく分からないということです。Wiki での説明は以下です。

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生産性は、より少ない労力と投入物でより多くの価値を生みたいという人間の考えから生まれてきた概念である。
生産性が高い方法は、生産性が低い方法よりも、より少ないコストで生産が出来たり、労働の余暇を増やせたり、利益をたくさん上げたりできる。仕組みにもよるが、すべての事柄を改善することが可能である。
また、国際的には生産性の高い産業は比較優位に立つため、常に生き残ることが出来る。
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うーん。
アメリカは生産性が日本の3割増しです。ということは彼らは我々より3割効率的に働いているのでしょうか?3割効率的に稼いでいるのでしょうか。私の持論では金融等のように取扱量の増加に仕事量が比例しない商品を扱う職業以外は爆発的に効率的に利益を稼ぎ出すことは不可能です。ということは労働生産性の高い国は金融ばかり発達しているということでしょうか。上位国の国名を見ているだけではどうもそうは思えません。

では、彼らは本当に我々(Ferix)より、3割以上生産性が高いのでしょうか。我々が1000ステップのソフトウェアを書いている間に、1300ステップ書ける・・・?そんなバカな。我々の技術力はそれほどプアではありません。それでは一体どういうことなのでしょう。

今朝の新聞には以下のような記述がありました。
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日本はサービス過剰である。本来有償のサービスを無償で行うのが当たり前となっているため生産性が低く抑えられている。
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全然納得できません。そもそも量を売り上げないと最終的な生産性は高くなりませんよね?では、購買者は高サービスのモノと低サービスのモノが並列で販売されていたらどちらを購入するのでしょうか。もちろん、高サービスですよね?百歩譲って高サービスが低生産性により生み出されるものだとしてもそれは短期的な問題であり、長期的には低サービスのモノは淘汰されると思うのですが・・・・

それともサムスンのように(突然具体的ですみません)、低価格のモノを高効率で生産し、販売するほうが得だといっているのでしょうか。それも違うなぁ。いまやサムスンは高品質の代名詞ですからね。彼らもそのブランド価値を獲得する為にいわゆる低生産性の事業を推進してきたはずです。

話はまたまた突然変わりますが。

私達の会社には二つの決まりごとがあります。

 ・楽しく働く
 ・プロの意識を持って働く

2番目の項目が高効率で働く、ということに直結しています。つまり、我々は生産性を高くすることを日頃から目標としてやっているのです。確かに今は高く無いと思います。皆朝早くから出社して遅くまで働いていますが市場から得られるお金はごくわずかです。しかし、改善は続けています。技術力を向上させるため、環境を整えるための努力は日々怠っていません。

それでも、日本が世界的に見て低生産性だといわれてしまうとちょっと目標を見失う感があります。しかも一般的に生産性の高低は従業員よりも経営者に依存するように言われていますので。

一体、どう捉えれば良いのでしょうね。このニュースを。
どなたか、2時間くらいの講義で私に教えていただけませんでしょうか。